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Claude CodeでTikTok漫画投稿を3日継続する運用メモ

Claude CodeでTikTok漫画投稿を3日継続する運用メモ

Claude Code向け TikTok漫画3日継続運用メモ

TikTokに投稿するショート漫画の改善作業を、Claude Codeに丸ごと引き渡せるか試してみた。

きっかけはシンプルだった。作業中のセッションが途切れるたびに「どこまでやったか」の再共有から始まる無駄が積み重なっていた。自分で毎回コンテキストを説明し直すのが面倒になって、「3日間止まらず動く前提の引き継ぎ書があれば、自分が抜けても進むんじゃないか」と思った。それがこの運用メモを書いた動機だ。

実際にやってみると、引き継ぎ書をうまく書くこと自体が作業の解像度を上げる効果があった。「次に何をするか」じゃなく「なぜその選択をしたか」まで言語化することで、Claude Codeの判断がぶれにくくなる。

記事内容の要約図
この記事の流れ。Codex画像生成で作成。

何を引き継いだか

対象は「存在肯定」というタイトルのシリーズ。自己否定している女の子に、男の子が「君の存在そのものが、好きだから」と言う話だ。ストーリーは固定で、映像の質と文字設計だけを詰める作業が続いている。

引き渡した時点での既存物は3本。旧本編の mp4、文字をサイドレールに配置したA案、シネマティック系のB案。どちらも試してみて、Aは整列の安定性が低くて量産向きではないと判断した。Bは雰囲気はいいが文字量が足りない。次に詰めるべきはB2という派生版で、このあたりの判断経緯も全部運用メモに書いた。

判断ログを残す意味は大きい。「なぜAをやめてBにしたか」が書かれていないと、次の作業で同じ回り道を繰り返す。

設計方針とその理由

運用メモには「最重要方針」というセクションを作って、8つの決定事項を並べた。順番に解説する。

画像生成はCodexだけに絞ることにした。GPT Web Proと混在させると、キャラのトーンが微妙にずれてくる。特に光の当たり方や影の質感がツールで変わるので、量産フェーズに入ったときに統一感が崩れる。迷った末に「どちらか一方」と決めた方が運用がシンプルになる。

BGMは今は作らない。映像の品質と文字設計だけを詰める段階で、音の判断も入れると変数が増えすぎる。「無音でも引きがある映像」を先に作れたら、BGMは後からのせるだけでいい。

文字は吹き出しなしの縦組みタイポだけにした。吹き出しを使うと「漫画らしさ」よりも「コスト感」が出やすい。顔に文字を被せないルールも決めた。顔帯の中央は避けて、画面左8〜24%か右76〜92%の固定レーンにだけ文字を置く。1コマに最大2行、3行は禁止。

毎コマ文字を置かないのも意図的な決定だ。絵で見せるコマと文字で刺すコマを分ける方が、緩急が生まれる。1コマ目と5コマ目は無言で成立させて、そこをフックにする設計にした。

B2の構成と具体的な数字

B2はBの空気感を残しながら、文字量の不足を解消した版だ。構成は8カットで、尺はざっくり以下の順序で作った。

冒頭2.4秒は無言カット。次に「私って / 何もないな」、「選ばれる理由なんて / ない」、「好きって言われても / 怖い」と続けて、また無言を挟む。後半は男の子のセリフで「強い君が好きな / わけじゃない」「綺麗な君を好きに / なったわけでもない」、最後に「君の存在そのものが / 好きだから」で締める。

この構成で意識したのは、最後の1行が一番強く見えるかどうか。全体のセリフ設計が最終カットへの助走になっているかを毎回チェックする。

フォントは第一候補をHiragino Mincho W6にした。白文字で薄い黒影をつける。強すぎる光彩は主張しすぎるので避ける。「読めるけど絵を邪魔しない」が目標ラインだ。

引き継ぎ書に書いたこと・書かなかったこと

失敗したのは最初のドラフトで「禁止事項」だけ書いて「許可事項」を書かなかったことだ。

禁止だけ書くと、Claude Codeが「これも禁止かもしれない」と過剰に保守的になる場面が出てくる。だから明示的に「既存画像8枚のまま文字設計だけ何度でも変えてよい」「比較動画を複数作ってよい」「必要なら再生成してよい、ただし文字設計だけでは解決できない場合に限る」と書いた。

もうひとつ気をつけたのは、引き継ぎメモを太らせないことだ。運用メモがあるなら引き継ぎファイルに全部書く必要はない。「現在地だけ」をハンドオフに書いて、判断経緯は運用メモか作業ログに逃がすルールにした。これをやらないと引き継ぎファイルが肥大化して、次の作業冒頭で読み切れなくなる。

成功条件も3行で書いた。「Codex版のみで成立」「無音でも引きがある」「最後のセリフが一番刺さる」。これ以上細かくしない。採否判断がシンプルであるほど、Claude Codeが自律的に判断しやすくなる。

SNS画像生成との並走

TikTok漫画の運用メモと並行して、SNS向けキャラクター画像の3日継続運用メモも別ファイルで作った。こちらは黒髪キャラと白髪キャラの基準画像を固定したうえで、シチュエーションだけを大量に変えて投稿候補を生成するパイプラインだ。

2つの運用メモで重要な違いがある。TikTok漫画は「同じ8枚の画像を使い回して文字設計だけ詰める」という方針なので、画像生成コストがほぼかからない。一方のSNS画像運用メモは毎回GPT Web Proで生成するのでコストがかかる。だから画像生成の第一選択ツールを明記して混乱させないようにした。

どちらの運用メモにも共通して書いたのは「外部投稿は明示的に依頼があるまでやらない」という安全条件だ。3日間自走させる設計なので、勝手に投稿されると困る。媒体・画像・投稿文の3つが揃うまで投稿しない、と書いておけば誤爆がない。

読者が真似できる引き継ぎ書の作り方

自分が試してみて、効いた構成要素は5つある。

「最重要方針」として決定事項をリストアップする。決定事項は「何をするか」ではなく「なぜそうしたか」まで書く。禁止と許可を両方書く。成功条件を3行以内に絞る。引き継ぎメモと運用メモの役割を分ける。

この5つだけ抑えれば、1,000字前後で機能する引き継ぎ書が書ける。長くする必要はない。むしろ長すぎる運用メモは冒頭だけしか読まれなくなる。

ファイル名は日付を入れて管理するといい。今回は CLAUDECODE_3DAY_TIKTOK_MANGA_RUNBOOK_2026-05-06.md にした。作業が進んで方針が変わったら新しい運用メモを作って、古いものは残しておく。どの時点でどう判断したかが後から追えるから。

「3日間止めずに動く」という前提を明示するだけで、Claude Codeの動き方が変わる。「進めますか?」を確認しなくなるし、比較案を複数作ることをためらわなくなる。自走させる設計にするなら、止まっていい条件ではなく動いていい条件を書く、というのが一番の気づきだった。✨

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